テレビが突然乱れて、画面にブロックノイズが発生したりすることはありませんか？クリアな映像を楽しんでいたのに、急に映像が途切れたり、モザイク状になったりするとストレスを感じるものです。
画面が乱れる原因はさまざまですが、大きく分けると「アンテナの問題」「電波の受信環境」「機器や配線のトラブル」などが考えられます。
本記事では、テレビの画面が乱れる主な原因と、それを解消する方法を詳しく解説します。ブロックノイズを防ぎ、快適にテレビを視聴するための対策を確認していきましょう。

テレビの画面が乱れる主な原因

テレビの画面が乱れる原因はさまざまですが、大きく分けると「アンテナの問題」「電波の受信環境」「機器や配線のトラブル」の3つが考えられます。それぞれの要因について詳しく解説します。

アンテナの不具合や設置状況の問題

テレビの映像は、地上デジタル放送やBS・CS放送の電波をアンテナで受信して表示されます。したがって、アンテナの状態が悪いと映像の乱れにつながります。

＜アンテナの問題として考えられる要因＞
①アンテナの向きがずれている
強風や地震、鳥の衝突などの何らかの影響でアンテナの向きが変わると、電波の受信レベルが低下し、映像が乱れることがあります。

②アンテナの老朽化
アンテナは屋外に設置されているため、長期間使用するとサビや損傷が発生し、受信能力が低下します。特に10年以上経過している場合は、交換を検討するのが望ましいです。

③アンテナの性能が電波状況に合っていない
設置されているアンテナの種類によっては、電波を十分に受信できない場合があります。電波状況が悪い地域では、高性能なアンテナへの交換が必要になることもあります。

④アンテナケーブルの断線や劣化
アンテナとテレビをつなぐケーブルが劣化していると、電波の受信が不安定になり、ブロックノイズや映像がブツブツ途切れてしまうことがあります。

⑤アンテナ周辺の障害物
新しく建てられた高層ビルや、大きく成長した樹木が電波を遮ることで、受信感度が低下してしまうことがあります。

電波の受信環境による影響

テレビの電波は、周囲の環境によって受信状況が大きく左右されます。以下の要因が影響を及ぼす可能性があります。

＜電波受信環境の主な要因＞
①悪天候（雨・雷・雪）
強い雨や雷、積雪などの気象条件により、電波が減衰し、一時的に映像が乱れることがあります。特にBS・CS放送は、天候の影響を受けやすい傾向があります。

② 層建築物や樹木による電波の遮断
近くに高いビルや大きな樹木があると、電波が遮られたり反射したりして、受信感度が下がってしまうことがあります。それまで問題なく受信していたにもかかわらず、新しく建物が建ったことでテレビの映像が乱れるケースもあります。

③電波干渉（他の電波との影響）
近くに無線LANルーターや電子レンジ、5G基地局など、強い電波を発する機器があると、テレビの電波と干渉し、映像の乱れやブロックノイズが発生することがあります。

④地形の影響
山間部や谷間などでは、電波が届きにくく、受信状態が不安定になりやすいです。このような地域では、電波を増幅するブースターの設置や、適切な場所へのアンテナを設置が重要です。

⑤移動する障害物（車両や飛行機）
高速道路沿いや空港近くでは、大型車両や飛行機が電波を遮ることで、映像が乱れることがあります。特に、頻繁にテレビの映像が途切れる場合は、移動する物体が影響している可能性が高いです。

配線や機器のトラブル

テレビの画面が乱れる原因の一つに、配線や機器のトラブルがあります。特に、アンテナケーブルや接続機器に問題があると、電波が正常に伝わらず、映像が乱れがちになることもあります。

＜配線や機器トラブルの例＞
①アンテナケーブルの劣化や接触不良
アンテナとテレビをつなぐケーブルが古くなったり、断線したりすると、電波が正しく伝わらず映像が乱れます。また、接続部分が緩んでいると、信号が弱くなるため、画面上にブロックノイズが出てしまうことがあります。

②分配器やブースター（増幅器）の故障
家庭内で複数のテレビを使用している場合、分配器やブースターが電波を適切に分配・増幅できていないと、受信感度が低下し映像が乱れることがあります。特に長年使用している機器は、劣化して性能が低下することがあるため、定期的な点検が必要です。

③テレビ本体の不具合
テレビのチューナーが故障していると、アンテナからの信号を正しく受信できず、映像が映らなくなることがあります。他のテレビでは正常に映るのに特定のテレビだけ映らない場合は、テレビ本体の不具合を疑うべきです。

④B-CASカードやACASチップの接触不良
地デジ・BS・CS放送を視聴するために必要なB-CASカード（またはACASチップ）が正しく挿入されていないと、映像が映らなかったり、画面が乱れたりすることがあります。カードを一度抜いてホコリを取り除き、再度しっかりと差し込むことで改善することがあります。

⑤電源や設定ミス
電源タップの接触不良やブレーカーの問題で電波供給が不安定になる場合があります。また、テレビの受信設定やチャンネル設定が間違っていると、正常に映らないことがあります。設定を見直し、必要に応じて再スキャンを行いましょう。

テレビ画面の乱れを解消する方法

テレビの画面が乱れる場合は、原因を特定し、それに応じた対策を行うことが重要です。ここでは、「アンテナの点検と調整」「電波受信環境の改善」「配線や機器のチェック」の3つの視点から、効果的な解消方法を紹介します。

アンテナの点検と調整

テレビの映像は、アンテナが電波を正常に受信できないと乱れることがあります。アンテナに関する主な問題点を以下にまとめました。

＜アンテナの不具合が原因の場合の対処方法＞
①アンテナの向きを確認・調整する
強風や地震でアンテナの向きが変わると、受信感度が低下します。電波の受信レベルを確認しながら、適切な方向に調整しましょう。

②アンテナを交換する
老朽化やサビ、破損が見られる場合は、新しいアンテナへの交換を検討してください。特に10年以上使用している場合は、性能が低下している可能性が高いため、交換をおすすめします。

③ブースターを設置する
電波が弱い場合は、ブースター（増幅器）を設置することで受信感度を向上させることができます。ただし、必要以上に電波を増幅すると、ノイズが発生し逆に映像が乱れることもあるため、適切な調整が必要です。

電波受信環境を改善する

テレビの電波は、周囲の環境によって受信状況が変わります。以下の方法で受信環境を整えましょう。

＜電波受信環境が原因の場合の対処方法＞
①アンテナの設置位置を変更する
近くに高層ビルや大きな樹木があると、電波が遮られて受信感度が低下することがも。より開けた場所にアンテナを移動することで、電波の受信状況が改善する場合があります。

②悪天候の場合は時間をおく
雨や雷、雪などの影響で一時的に電波が弱まることがあります。この場合は、天候が回復するのを待つことで映像が正常に戻ることがあります。

③ノイズ対策を行う
近くに無線LANルーターや電子レンジ、5G基地局など、強い電波を発する機器があると、テレビの電波と干渉し映像の乱れやブロックノイズが発生することがあります。ノイズ源となる機器をテレビから離す、Wi-Fiルーターの周波数帯を変更する、またはノイズフィルター付きの電源タップを使用するといった対策が有効です。テレビの周辺機器の配置を見直し、できるだけ干渉を避けるようにしましょう。

配線や機器をチェックする

テレビの画面が乱れる原因の一つに、配線や機器のトラブルがあります。特に、アンテナケーブルや接続機器に問題があると、電波が正常に伝わらず、映像が乱れてしまうことがあります。

＜配線や機器に問題がある場合の対処方法＞
①アンテナケーブルを交換する
ケーブルが劣化している場合は、新しいものに交換することで受信感度が向上する可能性があります。特に、外部のケーブルが断線していると電波がうまく伝わらないため、注意が必要です。

②接続部分をしっかり固定する
アンテナケーブルの接続が緩んでいると、信号が途切れやすくなります。一度抜き差しして、しっかりと固定されているか確認してください。

③分配器やブースターの動作確認を行う
家庭内で複数のテレビを使用している場合、分配器やブースターが正常に動作しているかチェックしましょう。故障している場合は、新しいものに交換することで改善されることがあります。

④テレビの設定を見直す
受信設定やチャンネル設定が正しく行われているか確認し、必要に応じて「再スキャン」を実施しましょう。これにより、受信状態が改善することがあります。

自力で解決する際の注意点

テレビの画面が乱れた際に、自分で対処することは可能ですが、いくつかの注意点があります。誤った対応をすると、状況が悪化したり、機器を破損させたりする恐れがあるため、以下のポイントに気をつけましょう。

電源を切ってから作業する

配線を確認する際や機器を点検する際は、必ずテレビやブースターの電源を切り、コンセントを抜いてから作業を行いましょう。感電や機器の故障を防ぐために重要です。

アンテナを調整する際は慎重に行う

屋根の上や高所に設置されているアンテナを調整する場合は、転倒や落下の危険があります。無理に作業を行わず、安全対策を十分に行うか、業者に依頼することを検討しましょう。

ケーブルの抜き差しは慎重に

アンテナケーブルやB-CASカードを確認する際、強引に抜き差しすると、端子が破損する可能性があります。丁寧に扱い、しっかりと接続されているか確認しましょう。

機器の設定を変更する際は元の状態を記録しておく

テレビの受信設定やブースターの調整を行う場合、元の設定をメモしておくと、万が一トラブルが発生した際に元に戻せるため安心です。

長期間使用した機器は交換を検討する

古くなったアンテナやケーブル、ブースターなどは劣化している可能性があるため、新しいものに交換することで改善することがあります。特に10年以上使用している機器は、買い替えを検討しましょう。

テレビ画面の乱れを自分で直せない場合は業者に依頼して修理をしましょう

自分でできる対策を試してもテレビの画面の乱れが改善しない場合は、専門の業者に依頼するのが安全で確実です。その際は、複数の業者に相見積もりを取って比較検討することで、適正な価格で修理・交換を行うことができます。以下のようなケースでは、業者のサポートを検討しましょう。

アンテナが破損・老朽化している場合

サビや破損があるアンテナは、修理や交換が必要になります。屋根の上にあるアンテナの点検や交換作業は危険が伴うため、専門業者に依頼するのが安心です。

配線や機器の故障が疑われる場合

ブースターや分配器、アンテナケーブルの故障は、専門的な知識がないと判断が難しいため、業者に点検してもらうのが確実です。

地デジ・BS・CSの受信状況が悪い場合

受信感度の低下が改善しない場合、業者に依頼して電波の状況を調査してもらい、最適なアンテナの設置やブースターの調整を行うのがおすすめです。

高所作業が必要な場合

屋根の上や壁に取り付けられたアンテナの調整は危険を伴います。無理に作業を行うと転落事故のリスクがあるため、業者に依頼するのが賢明です。

まとめ

テレビの画面が乱れる原因は、大きく「アンテナの問題」「電波の受信環境」「配線や機器のトラブル」の3つに分類できます。アンテナの向きのズレや老朽化、周囲の建物や樹木による電波の遮断、ケーブルの劣化や接続不良など、さまざまな要因が影響を及ぼします。
画面の乱れを解消するには、アンテナの向きを調整し、ブースターの設置やケーブルの点検・交換を行うことが効果的です。また、天候や電波干渉の影響がある場合は、状況を見極めた対応が必要です。
自力で解決する場合は、安全に配慮しながら慎重に作業を行いましょう。特に高所でのアンテナ調整は危険を伴うため、無理は禁物です。自分で対応できない場合や、機器が故障しているかもしれない場合は、専門の業者に依頼するのが安全で確実です。適切な対策を行い、快適なテレビ視聴環境を整えましょう。