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アンテナ受信強度低下の解消法!正しい方向と調節のポイント

2024.07.22

テレビの映りが悪くなったり、エラーコードが表示されたりして困っていませんか?その原因は、アンテナの受信強度低下にあるかもしれません。この記事では、アンテナを調整し、クリアな映像と安定した音声を取り戻す方法を紹介します。

テレビの映りが悪い?どんな時にアンテナを確認したらよい?

アンテナの状態や受信強度が悪くなると、テレビの映像や音声に様々な問題が生じることがあります。しかし、どのような症状が現れた時にアンテナの問題を疑うべきなのでしょうか。

映像の乱れや途切れ

アンテナや受信強度に問題があると、テレビの映像にさまざまな影響が出ます。

●モザイク状のノイズ(ブロックノイズ)が現れる
●映像が途中で止まる
●コマ送りのようになる
●画面が真っ黒になる
●「放送を受信できません」などのエラーメッセージが表示される

これらの症状が一時的なものではなく、継続して発生する場合は、アンテナの不具合や受信強度の低下が原因の可能性があります。

音声の途切れや雑音

受信強度が弱くなると、映像だけでなく、テレビの音声にも様々な問題が生じることがあります。音声が途切れたり完全に消えたり、音声にノイズが混じって聞き取りにくくなるといった症状です。また、音声と映像がずれて、口の動きと言葉が合わなくなる「リップシンク」の問題が起きることもあります。アンテナの不具合や受信強度の低下が原因で、これらの症状が継続して発生することがあります。

アンテナのレベルが下がってしまう原因は?

アンテナレベルが下がる要因は、大きく分けて物理的なものと環境的なものがあります。

●物理的な要因:アンテナ自体の老朽化や損傷
●環境的な要因:天候の変化や周囲の建物の建設

これらの要因が単独で、あるいは複合的に作用することで、アンテナの受信性能が低下し、結果としてテレビの映像や音声に問題が生じることがあります。

アンテナの経年劣化

アンテナは屋外に設置されることが多いため、風雨や紫外線、温度変化などの自然環境にさらされ続け、部品が徐々に劣化していきます。一般的に、テレビアンテナの寿命は10年から15年程度と言われています。

劣化の兆候としては、アンテナ本体の変色や腐食、接続部分の緩みなどが挙げられます。また、アンテナを支える金具や線材の劣化も見逃せません。これらの劣化が進行すると、アンテナの受信性能が低下し、テレビのアンテナレベルが徐々に下がっていきます。その結果、画面のブロックノイズや音声の途切れ、さらには完全な受信不能といった症状が現れることがあります。

外部環境の変化

外部環境の変化も、アンテナの受信性能に大きな影響を与える要因です。特に、アンテナ周辺の建物や樹木の成長は、見逃せない問題です。例えば、近隣に高層ビルが建設され、そのビルがアンテナと送信所の間に入ることで、電波の遮蔽物となる可能性があります。また、庭木や街路樹が成長して大きくなると、アンテナの受信を妨げる障害物になり得ます。

さらに、送信所側の変更で影響が出ることがあります。例えば、地域の電波塔の位置や出力が変更されると、これまで問題なく受信できていた場所でも、突然アンテナレベルが低下することがあります。また、新しい電波塔の設置により、電波干渉が起こる可能性もあります。

アンテナの正しい向きは?

地上デジタル放送の場合、アンテナは基本的に最寄りの電波塔に向けて設置します。代表的な八木式アンテナでは一の字型の部分を、箱型のデザインアンテナは箱の正面を、電波塔に向けます。では、その地域の正しいアンテナの向きはどうやって知ることができるのでしょうか?

近所の屋根を見る

アンテナの正しい向きを確認する最も簡単な方法の一つは、近所の家々の屋根を観察することです。同じ地域に住んでいる家庭は、通常同じ電波塔から電波を受信しているため、アンテナの向きも似通っているはずです。特に、八木式アンテナの場合は、その特徴的な形状から向きを判断しやすいでしょう。

ただし、この方法は完全に正確とは限らず、周辺環境や個々の家の状況によって多少の違いが生じる可能性があります。また、最近のデザインアンテナなどは外観からは向きが判断しづらいこともあるため、他の方法と組み合わせて確認することをおすすめします。

インターネットで電波塔を調べる

インターネットを活用して電波塔の位置を調べる方法があります。一般社団法人放送サービス高度化推進協会が提供している「A-PUB」というサービスです。このウェブサイトでは、自宅の郵便番号や住所を入力するだけで、最寄りの電波塔の位置や方向を簡単に確認できます。

地図上に表示される大きなアンテナマークが主要な電波塔を示しており、これに向けてアンテナを調整することで良好な受信状態を得られる可能性が高くなります。このサービスでは複数の電波塔が表示されることもあるため、自宅の環境に最適な電波塔を選択することができます。

アプリを使う

スマートフォンやタブレットのアプリを利用して、アンテナの正しい向きを見つけることができます。これらのアプリは、端末の位置情報やコンパス機能を活用して、最寄りの電波塔の方向を特定します。

現在地から最も近い電波塔の位置と方向を地図上で確認できたり、さらに、カメラ機能を使って現実の風景に電波塔の方向を重ねて表示する拡張現実(AR)機能を持つアプリもあります。ただし、アプリの情報は必ずしも100%正確ではないことがあるので、他の方法と組み合わせて確認しましょう。

業者に調べてもらう

最も確実なのは、専門の業者に依頼することです。アンテナ工事の専門家は、高性能な測定機器を使って正確な電波の強度や品質を測定し、最適な向きを見つけ出すことができます。また、周辺環境による電波の反射や障害物の影響なども考慮に入れた、総合的な判断ができるのが強みです。多くの業者は無料で現地調査を行っているため、「アンテナの向きが原因かもしれない」と少しでも感じたら、相談してみるのがよいでしょう。

テレビアンテナを調整する方法

自分でアンテナを調整するときは、まず現在のアンテナの向きを確認します。次に、電波塔の方向を把握し、アンテナを少しずつその方向に動かしていきます。この際、ほかの人に、テレビの画面でアンテナレベルを確認してもらいながら調整すると良いでしょう。アンテナレベルが最大になる位置を見つけたら、その位置で固定します。一度に大きく動かすと最適な位置を見逃す可能性があるため、ゆっくりと少しずつ動かすのがコツです。調整後は、複数のチャンネルで受信状態を確認し、問題がないか確かめましょう。

テレビアンテナを調整する際の注意点

自分でアンテナを調整する場合は、まず作業を始める前に安全な環境を整えることが欠かせません。安全な天候や時間帯を考慮し、自分の安全はもちろん周囲への安全対策も忘れずに行いましょう。作業中は慎重に動き、無理な姿勢や急な動作を避け、天候の変化や周囲の状況にも気を配ります。危険を感じたら即座に作業を中止する判断力も大切です。

高所作業の危険性と安全確保

アンテナ調整は多くの場合、屋根や高所での作業となるため、安全面への十分な配慮が欠かせません。最大の危険は落下事故で、重大な怪我や最悪の場合命に関わる可能性があります。

安全帯、ヘルメット、滑り止め付きの靴などの安全装備を必ず着用しましょう。はしごを使う際は、安定した場所に設置し、上部をしっかり固定することが重要です。作業には適切な工具を使用し、落下防止のためストラップなどで身体に固定します。また、単独作業は避け、必ず誰かに声をかけ、緊急時に備えましょう。

天候と時間帯への配慮

アンテナ調整の効果を最大限に引き出すには、天候と時間帯への配慮も必要です。天候は電波の受信状態に大きく影響し、調整作業の成否を左右します。雨や雪、強風などの悪天候時は、電波の乱れや減衰が生じやすく、正確な調整が困難になります。特に雨天時は感電リスクも高まるため、作業は避けるべきです。晴れや曇りなど、天候が安定している日を選びましょう。

最適な調整時間帯は、電波状態が安定している昼間、特に午前10時から午後3時頃までです。この時間帯は電離層の状態が比較的安定しており、電波の反射や屈折の影響が少ないためです。また、日中は視界も良好で作業がしやすいという利点もあります。一方、夕方から夜にかけては電離層の状態が変化しやすく、電波状態が不安定になりがちで。さらに、夜間作業は視界が悪く危険を伴うため避けるべきです。

テレビアンテナの調整は業者へ依頼を

テレビアンテナの調整は、一見簡単そうに見えても、実際には専門知識と技術が必要な作業です。アンテナの向きを少し変えるだけで、受信状態が大きく変わることがあります。また、高所での作業を伴うことが多く、安全面でのリスクも無視できません。そのため、アンテナの調整は専門の業者に依頼するのが安心・確実です。

業者に頼むメリット

アンテナ調整を業者に依頼することには、多くのメリットがあります。まず、専門知識と経験を持つプロが作業を行うため、最適な調整が可能です。彼らは最新の機器を使用し、正確に電波状況を測定できます。また、高所作業の危険性を回避できるのも大きな利点です。業者は必要な安全装備を持っており、経験豊富なスタッフが作業を行います。さらに、アンテナ本体だけでなく、配線や接続部分も含めた総合的なチェックが可能です。これにより、潜在的な問題も発見し、事前に対処することができます。

一方、自分で調整を試みる場合、知識や経験の不足によりうまく調整ができない可能性があります。また、高所作業による事故のリスクや、誤った調整によってアンテナを破損させてしまう危険性さえあります。結果として、プロに依頼するほうが、長期的には時間とコストの節約になることが多いのです。

アンテナ調整の費用目安

プロによるアンテナ調整の費用は、作業の内容や地域によって異なりますが、一般的な料金相場は3,000円から15,000円程度です。この金額には、基本的な調整作業と簡単な点検が含まれます。ただし、状況によっては追加の費用が発生する場合があります。

例えば、アンテナの設置場所が特に高所にある場合や、アクセスが困難な場所にある場合は、追加の安全対策や特殊な機材が必要になることがあり、それに伴い費用が上がる可能性があります。また、調整の過程で部品の交換やブースターの設置が必要だと判断された場合も、追加費用が発生します。

これらの追加作業が必要かどうかは、現場での詳細な調査後に判明することが多いため、初期の見積もりと最終的な費用が変わってくる可能性があることを念頭に置いておきましょう。

信頼できるアンテナ業者の選び方

アンテナ業者を選ぶ際は、以下の4つの重要なポイントに注目することで、より信頼性の高い業者を見つけることができます。これらのチェックポイントを参考に、慎重に選びましょう。

●経験と実績:長年の経験を持ち、様々な状況に対応できる技術と知識を持っているか
●料金の透明性:見積もり段階で詳細な内訳と追加費用の可能性について説明してくれるか
●顧客の評価と対応の迅速さ:他の顧客の評価を確認し、問い合わせから工事完了までのスピードと緊急時の対応能力

上記の主要なポイントに加えて、業者の資格や認証も考慮に入れるとよいでしょう。電気通信工事業の登録や、関連する技術資格を持つスタッフの在籍は、業者の専門性を示す指標となります。また、地域密着型の業者を選ぶことで、地域特有の電波事情に詳しい対応が期待できます。そのほか、顧客の声や口コミも参考になります。ウェブサイトやSNSで他の顧客の評価を確認してみましょう。

まとめ

アンテナの向きと受信感度は、テレビ視聴に大きな影響を与えます。クリアな映像と途切れのない音声を楽しむためには、正確な方向調整と高い受信感度を確保が欠かせません。自分で調整することもできなくはないですが、専門知識と技術を持つプロの業者に依頼すれば、安全かつ細やかに調整してくれるでしょう。